お誘い

      「宗教は死んだ」といわれる現代、戦争や環境破壊で死にゆく小さなものたち、弱い立場の人々のうめき声が世を覆っています。

それでもなお、宗教・スピリチュアリティーにほんとうの解き放ちがあると信じる人たちが、希望を分かち合う場を作りました。

○「地の人」とは、

 この半世紀、大地から遊離した生を駆け抜けてきたことを反省し、宗教の根源的地盤に立ち返ろうと名付けられました。

 大乗仏教の菩薩は、「法華経」では、大地から湧きでた「地湧(ぢゆう)の菩薩」、イエスは、大都市エルサレムではなく、辺境のガリラヤで教え、その弟子たちは律法もよく知らないと蔑まれた地の民(アム・ハー・アレツ)、 太古からの天・地・人の分をわきまえた人、それは又、地域の自然・文化の伝統に深く根ざした生き方を目指す地元の人です。

 ○なぜ宗教対話なのでしょうか。

 苦悩の乗りこえ方は諸宗教で異なっても清貧、慈しみ、権威を志向しない、国家からの自由という人の実際の生き方では大きな違いはありません。しかし現実にはかえって宗教,宗派間の反目が、世界各地での悲惨な争いの誘因となっています。

 だからこそ、私たちは対話を通 してお互いを正しく知り、多くの命あるものの苦しみからの解放のために協働したいのです。

 さらに力ある者が勝ち、消費経済を支えるさまざまな欲望が全面 肯定される中で、真実の救いを得ることは、宗教者にさえ困難な時代です。宗教者自らが痛烈に反省し、お互いに本当の救いのありようを、命がけで求めたいのです。

○ 従来の宗教間対話との違いは?

 普通の人が主役です。

教団や宗派の代表者、あるいは専門家の集まりではありません。宗教を持つものは「語る」ことではなく「聞く」ことを、宗教を持たないものは「批判」ではなく「問う」ことを、自分の生き方をかけて共にしたいのです。

 しかし、安易な承認や一致ではなく、各宗教の違いを明らかにして、現代の救いを探ります。

○ なにを分かち合うのでしょうか。

 伝統的聖典には語られていない現代の苦悩、悲哀、世代の断絶があります。その微かな声に深く耳を傾け、現代社会という難解な書を共に読み、その絶望を、そしてそれにもかかわらぬ 希望を、共に分ちあいたいのです。とりわけほとんどの宗教がナショナリズムに取り込まれた過去をもつ日本で、同じ軍国化の轍を踏まないよう共に力を合わせ、すべての生きもの、人々の平安な日常を守りたいのです。

○ 何をするのですか  

 苦悩の回復は、実際の生活の中で現実化されます。社会に出て行きそのあり方を変えていくためにこそ、鎮まる祈りの場、吾我を解放する禅定の場、深く密かな自然の声、苦しみ悩む人々の声を聞く場を共に持ちたいのです。

 そして会員それぞれが創意と工夫で社会の中で働き、フォーラム、対話集会、研究会、夏の集会などでそれを分かち合います。

 会誌の発行、ホームページやビデオ上映会、公開フォーラムで多くの人に呼びかけます。

 このセンターは、 

 あなたと  

   悲しみを共に分かつところ   

   希望を共に分かつところ   

   喜びを共に分かつところ

あなたもこの分かち合いに どうぞ加わってください。

代表: 中嶌 哲演 (真言宗)

世話人:

岩城 聡  (聖公会)
岸上 興詢 (曹洞宗)
木村 公一 (バプテスト)
工藤美彌子 (浄土真宗)
兒玉 日秀 (日蓮宗)
佐伯 幸雄 (日本キリスト教団)
鶴谷 忠男 (日本キリスト教団) 
松岡由香子  (日本キリスト教団)
山本 彩乃  (浄土真宗) 

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入会案内

○この会の趣旨に賛同する人は、国籍、年齢などを問わず、だれでも会員になれます。
○会員は、夏の集会、フォーラム、研究会などに参加して、対話し、思いを分ち合います。
○会員はどなたでも自薦で世話人になれ、企画、運営に参画できます。
○エッセイや書評、活動の呼びかけ文などを寄稿することができ、それはホームページや機関誌『地の人』に掲載されます。
○ ホームページやニュースレター、メールで会や会員の活動など情報を相互に伝えます。
◎会費(年2000円 機関誌代を含む)
◎ 機関誌を年1回発行(なお会費は郵便振込で、お支払い下さい。
 郵便振込口座 00990ー5ー119404
  加入者名 地の人・宗教対話センター

【活動の一こま】 

2003年8月夏の集会「イスラームとの対話」

2005年12月プラ・ユキ・ナラテボーさん
(左上)

      滋賀県大津市北小松1494
     TEL/FAX  077-596-1233(事務局 松岡)

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